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・関西大学千里山キャンパスにおいて、日本NPO学会年次大会中に震災特別フォーラムを開催いたしました。
日本NPO 学会は、タケダ・いのちとくらし再生プログラムの一環として、日本NPO センターと連携して震災特
別プロジェクト(2012 〜 2016 年)を実施しております。今大会では、震災特別フォーラムとして4 つのセッショ
ンを設け、NPO 広報・マーケティング、生活復興、物資支援、ボランティア活動などの民間支援活動について
クローズアップしました。
パネル@ 東日本大震災とNPO 広報・マーケティング
モデレーター:山内直人(大阪大学大学院国際公共政策研究科教授)
パネリスト:鎌倉幸子(シャンティ国際ボランティア協会広報課長兼東日本大震災図書館事業アドバイサー)
山元圭太(NPO 法人かものはしプロジェクト日
本事業統括ディレクター)
長浜洋二(NPO マーケティング研究所代表)
岡田彩(同志社大学政策学部助教)
内容:NPO の広報・マーケティングにとって、東日本大震災は「何かしたい」という想いを持つ潜在的支援者層の広がりと、自発的な
行動に対する機運の高まりをもたらし、NPOへの市民の関心を高める契機となった一方で、NPO の広報・マーケティングに新たな課題を突
きつける出来事ともなりました。本パネルでは、NPO 広報・マーケティングの実践家、専門家をパネリストに迎え、東日本大震災直後から現在に至るNPO の対応を検証、総括しました。
パネルA 東日本大震災からの生活復興と民間支援の役割
モデレーター:川脇康生(国際エメックスセンター事務局長/大阪大学大学院国際公共政策研究科客員教授)
パネリスト:奥山尚子(神戸大学大学院経済学研究科准教授)
大坂紫(株式会社インテージリサーチ研究員/大阪大学大学院国際公共政策研究科博士後期課程)
大久保朝江(社の伝言板ゆるる代表理事)
内容:生活班は、2013年12月に岩手、宮城、福島の被災3 県の沿岸部自治体の住民対象に、「生活復興と民間支援に関するWEB調査」を実施しました。本パネルでは、WEB 調査の結果概要を紹介する
とともに、被災地住民の生活復興感と格差の実態、人口流出とその社会背景、民間支援活動における支援と受援のギャップ等の復興課題についてデータをもとに説明しました。また、それをもとに、
民間支援活動の実践家・研究者とともに、今後の持続可能な復興に向けた支援のあり方、行政と民間との適正な役割分担などについて考えました。
パネルB 東日本大震災におけるNPO/NGO による物資支援
モデレーター:田中弥生(大学評価・学位授与機構准教授)
パネリスト:福本潤也(東北大学大学院情報科学研究科准教授)
太田響子(東京大学公共政策大学院特任研究員)
藤田俊介(東京大学大学院総合文化研究科博士1年)
宮下侑子(東北大学大学院 情報科学研究科修士2年)
内容:東日本大震災では複数のNPO/NGO が物資支援において活躍しましたが、一般に組織規模が小さく財務基盤が弱いNPO/NGO にとって、物資の調達・輸送・管理・配送の全行程を上手く機能させることは
容易ではないと考えられます。本パネルでは、パネリストがこれまで行ってきた事例分析の結果を報告し、それぞれの組織が活躍できた要因や課題、発災直後の物資支援とその後の復旧・復興期の支援の関
係などについて考察しました。フロアとのディスカッションを通じて、市民社会における災害対応のあり方や今後の大規模災害への備えのあり方についても議論しました。
パネルC 東日本大震災での民間支援活動の多面的探求:「ボラサポ」助成、災害VC、公益法人等調査の分析から
モデレーター:岡本仁宏(関西学院大学法学部教授)
パネリスト:城千聡(中央共同募金会企画広報部/特定非営利活動法人シャプラニール理事)
早瀬昇(特定非営利活動法人日本NPO センター代表理事)
仁平典宏(法政大学社会学部准教授)
筒井のり子(龍谷大学社会学部教授/日本ボランティアコーディネーター協会代表理事)
松田曜子(関西学院大学災害復興研究所研究員・准教授/特定非営利活動法人レスキューストックヤード理事)
内容:震災特別プロジェクトの成果報告として以下の3 報告を行い、それに基づいてフロアとの間での質疑を行いました。
@ 中央共同募金会「災害ボランティア・NPO 活動サポート募金」(ボラサポ)の累計2,476 件の申請情報に昇るデータ分析から見える民間支援の
状況。A 東北各県の災害ボランティアセンターの日本ボランティアコーディネーター協会との共同聞き取り調査からみたボランティアコーディネーショ
ンの姿。B 内閣府公益認定等委員会公表公益法人等支援活動調査を利用した公益法人等の活動実態の分析。
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