峯村 遥香
第16回ISTR(International Society for Third-Sector Research)にて研究報告を行いました。本大会は2024年7月16~19日にベルギー・アントワープで開催されました。
本大会のテーマは“Crisis After Crisis After …: What About the Third Sector?” でISTR conference reportによると、65以上の国と地域から600人以上もの参加者がアントワープに集いました。356本のリサーチペーパーをはじめ27のパネル、23のラウンドテーブル、10のポスター発表など多彩なセッションが行われました。また、PhD seminarやAffinity group meetingなどのイベントも併せて開催されました。これからのセッションにおいて、多くの研究が “Local and global philanthropy and voluntarism” や “Social entrepreneurship, management, leadership, and governance”のテーマに取り組んでいたとのことです。
筆者はPaper Presentationのセッション”Leadership”で、修士課程で実施した研究(正式にはProject Report)である”Exploring Organizational Culture Amidst Cultural Conflict and “Reverse Culture Shock”: A Japanese NGO’s Experience in Cambodia”を発表しました。さらにCo-authorとして“Nonprofit Governance, leadership and strategies”のセッションで、東北大学のFeng Youxinと共に”Leadership Responses of Community-based Social Enterprise to Sustainability Challenges: Case study in China and Japan”を発表しました。
質疑応答では、ケースの分析を深めるための有益なコメントをいただきました。セッション終了後にも、本研究をどのように発展させるかについてディスカションをしてもらえました。また海外のPhD programへの進学に関して、各国の先生方から貴重な情報やアドバイスをいただけました。
帰国後の次のアクションとして、修正したConference PaperをWorking Paper Seriesに応募し2024年11月に採択されました。採択に際してはReviewerから非常に有益なコメントをいただき、論文をさらにブラッシュアップさせられました。今後は、いずれかのジャーナルへの投稿を目指し、さらに推敲を重ねていきます。
今回の学会は、私にとって初となる世界大会への参加でした。これまで参加してきたアジア太平洋圏での大会とはまた違い、ヨーロッパ、アフリカなどの地域を対象にした研究に触れる機会となりました。アメリカやアジアの研究にばかり目を向けていたこれまでの自身の視野の狭さを痛感すると同時に、今後はもっと広い視野で世界中の先行研究に学んでいきたいという意欲が湧きました。
最後に、本大会の参加に際し、日本NPO学会の若手研究者に向けた国際学会参加支援助成金にてご支援いただきましたことに、心より感謝申し上げます。
Conference photo albumより;Opening Reception の様子

同; Opening Reception の様子
