地域自治のしくみづくり

書籍をご紹介します。

タイトル:地域自治のしくみづくり 実践ハンドブック

著者:中川幾郎(編) 相川康子・阿部昌樹・直田春夫・三浦哲司・田中逸郎・馬袋真紀・飯室裕文・板持周治・松田泰郎(著)

ISBN:978-4-7615-2823-2

発行日:2022年8月1日

出版社:学芸出版社

概要:

本書は、持続可能な地域社会づくりをテーマに、地域自治システムの現状と課題を整理し、今後の方向性を示したものである。まず第1章では、住民自治協議会が取り上げられ、自助・共助・公助のあり方や、公共性・正当性の確保、活動評価の仕組み、といった課題が整理されている。第2章では、地域コミュニティ政策の必要性として、参加・協働の重要性、地域社会の重層性、マイノリティへの配慮等が検討されている。第3章では、地域自治の担い手としての自治会における諸課題と、今後の新たな法人化という視点で意義と課題が検討されている。第4章では、住民自治協議会の制度設計を行うにあたっての要点が整理されており、組織体制、活動、財源、計画、といったトピックが取り上げられている。第5章は、住民自治協議会設置の過程として、そこでの合意形成や意思決定、運営を軌道に乗せるための対応等について解説されている。第6章では、地域自治を支援する中間支援組織について、具体的な事例を踏まえ、その支援の内容や取組、今後の課題等がまとめられている。第7章では、地域自治に関する6つの事例紹介(宝塚市、南部町、朝来市、小規模多機能自治、豊中市、大阪市生野区)が行われ、行政側と住民側双方の課題が示されている。そして、第8章では、地域自治に関する論点が、Q&A方式で整理されている。本書は、地方自治、住民自治の理論や仕組みとともに、地域自治組織をどう運営していくべきか、その実践方法をわかりやすく解説した一冊である。

学芸出版社リンク

自治会など地縁型の組織とNPOなどテーマ型の組織が補完しあう「地域自治」のしくみが広がっている。民主性と開放性のある新しい地域社会はどうすれば実現できるのか?この動きをリードしてきた著者らが、理論的背景と行政・地域におけるしくみづくりの方法、各地の事例を紹介。「地域自治のしくみづくりQ&A」も収録。

目次:

まえがき
第Ⅰ部 地域自治のしくみはなぜ必要なのか
第1章 地域自治の現状と課題
第2章 地域自治システムのめざすもの
第3章 地域自治の法理論
第Ⅱ部 地域自治のしくみをどう設計するか
第4章 自治体に合ったしくみをどうつくるか
第5章 合意形成と住民自治協議会設置過程のデザイン
第6章 行政・中間支援組織の支援と役割
第Ⅲ部 実践に学ぶ
第7章 地域自治のさまざまなかたち
第8章 地域自治のしくみづくりQ&A
あとがき

文責:小田切康彦(徳島大学)